1学期始業式

1学期始業式の様子

 4月6日(木)、春らしい暖かな陽気の中、1学期の始業式が行われました。また、教職員の着任式と生徒表彰も行われ、桜修館の平成29年度が本格的に始まりました。

 


 以下は始業式における校長先生のお話です。 


 4月に入り、生徒の皆さんは、それぞれが進級した学年で、決意も新たにしていることと思います。3月の修了式の時、私から皆さんに、この春休みも何事にも主体的に取り組んでほしいというお願いをしました。皆さんは、何に主体的に取り組みましたか。勉強を頑張った人、部活動に命を懸けた人、クラマチなどの行事に向けて張り切って準備をした人、いろいろあると思います。
 いずれにせよ、新年度が始まりましたので、皆さん一人一人が、今自分がやるべきことをしっかり考え、取り組んでいってほしいと思います。先程、着任式を行いましたが、新しい先生方もたくさんいらっしゃいました。そして、明日には12期生が入学してきます。先生方や新入生に、何事にも主体的に取り組む、桜修館生の素晴らしいところを、ぜひ見せてほしいと思います。
 さて、春休み中にも、いろいろなニュースがありましたが、皆さんは何が印象に残っていますか。私は、新横綱稀勢の里関の逆転優勝が一番印象に残っています。稀勢の里は13日目に左肩付近を負傷し、休場が危ぶまれましたが出場を続け、千秋楽は星の差ひとつで追っていた大関照ノ富士関との直接対決で、本割、決定戦とも土俵際で逆転勝利し、22年ぶりに新横綱での優勝を成し遂げたのでした。
 これについては、二つのことが大きな話題となりました。一つは、文字通り、けがを押して勝ち取った優勝が感動を呼び、相撲ファンを熱狂させたことです。なぜ、熱狂したのかというと、稀勢の里がまともな相撲が取れる状態ではない中、2度続けて勝ったからです。「気持ちだけぶつけようと思って土俵に上がった。諦めないでよかった」と稀勢の里は語っていますが、つい先日まで、勝負どころで決まって心の弱さを露呈していたのが、急に精神的にたくましくなったのです。
 なぜ稀勢の里が急に変わったのかというと、先場所初優勝し横綱になったことでますます自信がつき、実力が発揮できるようになったことと、尊敬する先代の師匠である元横綱の隆の里が新横綱で優勝しているので、自分も新横綱の場所で優勝したいという気持ちが強かったのではないかということが考えられます。稀勢の里自身は、「自分の力以上のものが出た。見えない力が働いた」と言っていましたが、そういう力が出たのは、「優勝するんだ」という強い意志があったからこそだと思います。
 もう一つ話題となったことは、残念ながら、照ノ富士に対して、観客から辛辣なヤジが浴びせられたことです。14日目、負ければ大関復帰が絶望となる琴奨菊関と対戦した照ノ富士は、立ち合い右に変わってはたき込みで勝ちました。この予想外の結末に、琴奨菊がこの敗戦で大関復帰の望みが絶たれたこともあって、場内はブーイングの嵐となり、「汚ねえ」「恥を知れ」「モンゴルへ帰れ」などとヘイトスピーチ的なヤジが飛び交ったのです。
 これに対し、外国人を蔑む行為ではないかと、批判が出ています。確かに、稀勢の里が立ち合いに変化しても、ブーイングはありませんでした。「ケガをしているんだから仕方がない」という感じでした。実は照ノ富士も、前日の13日目の取組で古傷の左膝を痛め、万全の状態ではなかったのです。完全にヒール役になってしまった照ノ富士は、「お客さんは、目に見える痛みじゃないと分からないから」と寂しそうに話していました。グローバル化が進む現代社会で、まだまだ人種や国籍等に偏見をもつ、視野の狭い人がいることは、大変残念です。
 さて桜修館では、生徒の皆さんに、「真理の探究」を目指して「高い知性」「広い視野」「強い意志」をもつ人になってほしいと謳っています。そこで、先程の話から「広い視野」と「強い意志」について、あらためて考えてみてください。
 本校の校訓では、「広い視野」とは「生命を大切にし、他者を思いやる心や人権を尊重した態度と国際社会に貢献しようとする態度」だとしています。これからの社会は、価値観や文化的背景の異なる人々と協働することがますます必要になります。決まった一つの枠組みの中だけでものを見たり、考えたりするのではなく、その枠を広げたり、外したりしてみてください。多種多様なものの見方や考え方があることを知り、一つのものを様々な面から見たり、広い視野から考えたりできるようになってほしいと思います。
 また、「強い意志」とは「困難な課題に対して、勇敢に立ち向かって根気よく解決する精神力と体力を有し、責任をもって行動する姿勢」だとしています。皆さんも、今年度の目標を各自立てたと思います。立てた以上は、その実現に向けて努力してください。しかしながら、身体的・物理的な努力だけでは、意味がありません。精神的な努力が伴って、はじめて有意義なものになるのです。「今よりよくなろう。自分を変えよう」という強い意志をもって努力することで、はじめて実りあるものになるということを忘れないでいてほしいと思います。私からの話は以上です。                                                                2017.4.6.
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